2023.3.16
歴史を紡ぐ人ver.1
こんにちは。
リフォームギャラリーメープルの山本です。
前回のブログで、北欧の文化について紹介しました。
北欧の文化が、北欧家具にどう影響しているのか、ご理解いただけたかと。
(「なぜテーブルが丸いのか。」)
今回はそんな北欧家具をデザインしたデザイナーを勉強していきましょう。
①ハンス・J・ウェグナー
家具職人としてキャリアをスタートし、のちにデザインの必要性を感じ美術工芸学校へ進んだ少し毛色の違う経歴を持っているウェグナー。
椅子の巨匠として知られ、デザインした椅子の数はなんと500脚以上。驚きです。
中でも「Yチェア」は超ロングセラーとなりました。
メープルショールームには、「CH51」を展示しています。
シンプルな作りながらも、幅広な座面がソファのような座り心地で安心感を実現。
背の当たる位置や角度も絶妙!
②ボーエ・モーエンセン
各国の大使館に向けたソファのデザインをはじめ、一般市民のための美しいデザインを追求したモーエンセン。
同い年で親友のウェグナーとは時に協力して商品をつくるなど、
公私ともにとても親交が深かったそう。
モーエンセンの異名は「庶民の味方」や「国民のデザイナー」、「家具の修道士」。
彼の作品は、簡素さと美しさが共鳴する質実剛健なデザインに惚れ惚れします。
代表作は、アメリカのシェイカー家具の影響を受けた「シェイカーチェア J39」や、スペインの貴族の椅子から着想したという「スパニッシュチェア」など。
メープルショールームには以下の家具を展示しております。
↑ラウンドダイニングテーブル
↑ブックシェルフ
↑ダイニングチェア
③アルフレッド・クリステンセン
弟のエリック・クリステンセンと共にSlagelse Mobelvaerk(スラーエルセムーベルベルク)社を設立。
自身がデザインした家具以外にも、著名なデザイナーが手掛けた家具を製造していました。
彼の得意技はデザインの中に曲線を巧みに取り入れること。
↑ブーメランチェア(メープルショールームにも展示しております)
脚部と背もたれから座面にかけて見られるブーメランのような美しい曲線に思わずうっとり。
背もたれにぽっかりと空いた余白も、フレームの美しさを際立たせるデザインの一部のように感じます。
④イルム・ウィッケルソ
コペンハーゲン美術学校で家具について学び、1954年からオリジナル家具のデザインを始め数年後に独立。
ウィッケルソのデザインは伝統的なシンプルさと躍動感のあるシルエットの二刀流。
「家具は接しては身体を抱き締めるようであり、離れては目を楽しませるために作られるべきだ」というコンセプトのもと、チークとローズウッドを使い
彫刻のような繊細なデザインにこだわりました。
メープルショールームにはソファセットを展示しております。
厚みのある木のフレームが見るだけで温かい。
さらにボリューム感たっぷりのファブリックが程よい弾力で、座っても気持ちいい。
思わずウトウトしちゃいそうです。
⑤シセ・ヴェアナー
建築家やプロダクトデザイナーなど様々な分野で活躍。
コペンハーゲンで建築とインダストリアルデザインを学んだ後、数年間家具デザイナーのナナ・ディッツェルのオフィスでアシスタントとして勤務し、1970年には自身のオフィスを設立。
多くの家具や照明などをデザインしました。
代表作であるFritzHansen / フリッツ・ハンセンのコートツリーで世界的に知られています。
メープルショールームには、以下のガラス製のペンダントランプを展示しております。
デンマーク王室御用達のガラスメーカーでもあるホルムガード社。
そんな歴史と伝統あるメーカーが製作した乳白色のガラスシェードのペンダントランプです。
デザイナー毎に様々なタイプのシェードの形があり、いずれも吹きガラス製法で作られた、温かみが感じられる仕上がり。
点灯時にはシェードから漏れる優しく穏やかな灯りに心癒されます。
今回はここまで。
次回も引き続き北欧家具のデザイナーをご紹介しますので、ぜひご覧あれ。
⇒「歴史を紡ぐ人ver.2」
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